「ターキーを焼くので、英国流クリスマスディナーをしにいらっしゃいませんか?」と、ヘザー・ブラッキンさん宅にお招きいただいた土曜日。幸せなクリスマス・ナイトを過ごしてきました。

玄関を入った瞬間から、ターキーの焼けるおいしそうなにおいが部屋中に漂い、食いしん坊の愛犬ベイリーくんはキッチンの周りを行ったり来たり、落ち着かない様子。

まずはソファに通され、シャンパンで乾杯です。ダイニングとは別のところで食前酒や食後酒をいただく、このちょっとしたゆとりって、なんだか外国気分ですよね。一瞬、イギリスに来たような気がしましたもん(私なんか、ゲストが到着してもぎりぎりまでキッチンでバタバタやってるもんなぁ…と反省)。
サワークリームで和えたスモークサーモンをチコリにのせたオードブルは、お母さま直伝だそう。とてもおいしかった。

さて、待望のローストターキーが登場です!

これも毎年、お母さまから教わったレシピでヘザーさんが作り続けているメニュー。皮がパリパリで、中はしっとりおいしく焼けていました。ひと抱えもあるターキーは、焼き上がるのに3時間半かかるそう。ヘザーさんはいつもオーブンの横に張りついて「ターちゃん(ターキーのこと)、しっかりね、おいしくなってね」と、大真面目に声をかけ続けるのだそうです。
ヘザーさんの育ったブラッキン家のクリスマスの思い出を聞きながら、ダンディで優しいご主人が、ターキーの切り分けをしてくださいました。お父さまの絶妙の演出のおかげで、ヘザーさん3姉妹はかなり長いことサンタクロースを信じていたんだとか。このあたりの話、森瑤子さんのエッセイにも出てきますよね。


おっとこれは、ベイリーくんの鼻。「いいにおいだなぁ~、ちょっと分けてよ!」(この後ちゃんと、スライスを1枚もらっていましたよ)。

芽キャベツ、にんじん、いんげん、ローストポテト、アップルソース、レバーと玉ねぎとセージの効いたスタッフィングと、そしてグレイヴィソース! シンプルでおいしいこの組み合わせ、本当に懐かしい。こんなにあったのに、ぺろりと平らげてしまいました。

デザートだってもちろん英国流。手作りのミンスミートパイ!大好物です。

ベイリーくんとボニーちゃん(途中で寝に行ってしまいましたが)ともいっぱい遊べて、楽しかった。

夫は思わず、ターキーのおかわりをしていました。気づいたら夜も遅く、時間のたつのが早いのにびっくり。こういう時間って飛ぶように過ぎますよね。


気分はまるで、一夜限りのイギリス旅行でした。ヘザーさん、ご主人の村井さん、素敵なディナーと楽しい時間を本当にありがとうございました!