2010年10月27日水曜日

旅する乙女

今、ユーラシア横断の旅の途上にある若い友人がいます。

出発の少し前、わが家で行った彼女の壮行会の際、予定している旅のルートを聞けばすぐ頭に浮かぶ、あの「深夜特急」を知らないというので、家にあった古い文庫本を全巻「旅の途中で読んで!」と渡しました。
沢木耕太郎さんが、後の若者に大きな影響を与えることになった長い旅に出たのは26歳のとき。十分若いけれど、数年間の社会経験で自分の立ち位置くらいはわかるようになった、その微妙な年代が、こういう「酔狂なこと」をする最後のタイミングかなとなんとなく思った、といったような内容のことが書いてあり、私がこの本を手にとったのは27歳のときだったのですが、「実にそうだ!」と思ったのを覚えています。当時の私も、自分の仕事やプライベートの、途上のいろんなことを、いったんチャラにして、どうしても何か別のものを見に行きたくなっていたのでした。1年間イギリスに勉強に行くことくらい、誰でもできることではあるけれど、当時の自分にとってはやはりそれなりの決心でした。一人暮らししていて、お給料少なかったのに、よく1年で200万もお金貯められたなぁと思うもんね。

1年間かけて世界を巡ろうとしている彼女の思いも、だからなんとなくわかるのです。帰ってきたら、新しい世界の見え方になるよ、きっと。「借りてよかったです。今読むと、ダイレクトに感じるところがあります」と、ときどきくれるメールに書いてありました。

彼女の旅の記録はコチラ。安全な旅路を祈ります。がんばれナガサカ!

2 件のコメント:

  1. 持ち物リストの最後に加わった、5冊の「深夜特急」。
    この旅中に読めていることに、本当感謝しています。

    今回も大きな力をもらいました涙
    これから先、心揺さぶられながら頑張ります!
    ありがとうございます!!

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  2. ありがとう、元気にしているみたいですね。
    今はカンボジアのあたり?

    心に残る風景や人や体験にいっぱい出会って、
    その勇気と過ごした時間を、この先ずっと
    役に立ってくれる人生の栄養に変えて、
    たっぷり持ち帰ってください。

    リアルタイムに進行する「ナガサカの深夜特急」を
    これからも楽しみにしているよ!

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