2010年5月8日土曜日

ウォールペイントこぼれ話② 寝室編

さて、第2回は寝室。マンションの廊下に面した西向きの窓のある8畳弱の部屋で、Beforeはこんな感じ。いたって普通(というかそれ以下? コンフォーターカバーくらいかけて撮影しろよと、夫に怒られた)。
天井は他の部屋と同じ白、壁は明るい空色「№210 Blue Ground」です。色見本を見ていて、たくさんあるブルーの中からなぜか「このブルーしかない!」と思ってしまったんですよね。あまり寝室には使われない色のようですが、アドバイスしてくれたカラーワークスの秋山千恵美さんから「そんなこと気にしないで、好きな色を使えばいいのよ」と言われて安心したのは、記事に書いたとおりです。誌面では詳しく書かなかったファブリックのことを、せっかくなので少しご紹介しますね。

寝室に関しては古くなっていたカーテンをこの機会に新調し、それに合わせてベッドスプレッドとクッションを作ってもらうことにしていました。使う生地も決めていて、ジェーン・チャーチルの「CALDER」を輸入元の(株)トミタさんに依頼して、イギリスから取り寄せてもらうことに。ブルー、パープル、グリーンなどのリーフ模様が躍るこの大好きな柄は、モビールを発明したアメリカの芸術家、アレクサンダー・カルダーの名前がつけられていて、自然界から発想を得たモチーフを陽気な色で表現した彼の作品をイメージしたものだそう。カーテン(プレーンシェード)とベッドスプレッドのリム、ベッドヘッドに置いた大きなリラックスピローのリム、そして35cm角のミニクッションに使いました。

ブレックファストピローと呼ばれる小さめの長方形クッションに使った6色のマルチストライプは、ジェーン・チャーチルの「LUDLOW STRIPE」。「CALDER」と色づかいが似ているので、いいアクセントになりました。本を読むとき、膝に置いたりするのに最適なサイズです。

とても気に入っているこのファブリック使い、私は生地を決めただけです。壁の色と部屋の広さなどを考慮して、コーディネートを考えてくれたのは、マダム・ワトソンの木村里紗子さん。現況の写真と、あまりフリルなどは使わず、シンプルにしたいという希望を伝えると、すぐにこんなイラストをささっと描いて、送ってくださいました。いわく、「タヒチかカリブのリゾートホテルの部屋みたいなイメージ」だそう。イラストにあるような、天井からドレープカーテンを掛けたり、ベッドスカートを作ったりというような豪華なディテールは、予算の都合上実現できませんでしたが、普通のマンションの小さな一室に、ここまで夢や楽しさをこめてストーリーを語れるのが、リサコさんのすごいところ。イラストを見ただけで、気分が盛り上がりましたもんね。(※リサコさんの素敵な寝室コーディネートはこちらもご覧ください)

ざっくりしたオフホワイトのコットン生地をベースに使えば、メンテナンスが楽で価格も抑えられるとアドバイスしてくれたり、残った生地でランプシェードのカバーも作ってくれたりと、プロにお願いすると違うなぁと感心しきりです。インテリア編集者のくせに、実はこれまでベッドスプレッドなどというしゃれたものを使ったことがなかったのですが、これ本当にいいですね。毎朝のベッドメイキングもとても楽しいし、きちんと整ったベッドが待っているという安心感が、この新しいアイテムと習慣によって、私の生活に加わった気がします。明るいブルーの壁で目覚めもいいし、リゾートホテルとまではいかないけど、ここで過ごす気分は以前と格段に違います。

ウォールペイントよりファブリックの話が多くなってしまいましたが、お許しください。寝室編でしたー。

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