2010年5月11日火曜日

ウォールペイントこぼれ話④ リビング編

さて、次はリビング。ここはダイニング、キッチンとひと続きのスペースなので、1月のキッチンリフォームの仕上げの際、キッチン側の新しく作った壁と一緒に、すでに同じ色でペイントしてありました。これがBefore。

Farrow&Ballのイエロー系の中で一番好きな「№72 Gervase Yellow」です。名前の由来をちょっと調べてみたら、英国の歴史的建造物を残すために活動した歴史家で文筆家でもあり、ナショナルトラストの建築アドバイザーを20年以上務めた、Gervase Jackson-Stopsという人の功績を記念して作った色だそう。とてもモダンな色に見えますが、伝統を残すことに腐心した人物の名前がついていることを知ると、クラシックな趣もあるような気がしてきます。アンティークの小さなキャビネットは、もとはキッチンで鍋の収納に使っていたのですが、表舞台(?)に出してみたら、ペイント壁にとても似合うのでよかったです。愛犬が寝ている1人がけソファは、Thomas Sandellの「ANNINO」。6年くらい前、どうしてもこの色合わせが欲しくて、3カ月待って手に入れたものです。

キッチンカウンターの上の壁もぐるりとこの色で。かなり広い範囲をペイントしました。暖色はコミュニケーションを活発にする効果があるそうですが、確かに以前より快活な雰囲気になったし、ウェルカミングな感じもするのではと思っています。廊下に続くドアと仕事部屋との間の壁も同じ色にしていたのですが、千恵美さんのアドバイスにより、ここをアクセントウォールとして、こくのあるやわらかなブルー「№82 Dix Blue」に塗り直し。
インターフォンや電気スイッチのパネルがごちゃごちゃとあるので、そのどさくさにまぎれて(?)、ポストカードやポスターをギャラリー風にピンナップしました。

アクセントウォールとは、フィーチャード・ウォールとも呼び、壁の1面だけを違う色や模様にして、フォーカルポイント(部屋の中の見せ場)にする考え方。部屋全部をペイントするのがためらわれる方は、まず壁の1面だけを好きな色にしてみることをおすすめします!

こんなふうに自分の部屋のことを企画にして、恥ずかしげもなく写真にして掲載した動機は、「興味はあるのになんとなくためらっている人に、どんどんトライしてほしいから」にほかなりません。だって、こんなに楽しい世界があるんだよ。それを伝えたいから。そして、行動するきっかけになってほしいから。それだけなのです。

私の住んでいるマンションは、何度も書いている通り本当に普通の、ビニールクロス貼り&ウレタン塗装の建具と床の、なんの変哲もない内装なのです。でもちょっと楽しくなるんですよ、ペイントだけで本当に。気分も変わるし、ちゃんと部屋のことを考えようと改めて思うし、いいことばっかりです。だからおすすめです。

この連載、あと2回続けます。読んでくださって、ありがとうございます!

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